ピアノ演奏を鑑賞者の立場から聞けば、おお、素晴らしい! 素晴らしい演奏だ、と感心しながらもその音楽に耳を傾け、全身を耳にして聞き続ける。
ピアノ演奏を自分も演奏者(練習中の一人)という観点、立場から聞いている。と、どう思うかというと、どうしてそんなにも上手く巧みにピアノが弾けるのだろうか!? ということ。自分にはできないのだろうか?
自分が目指す到達すべき演奏テクニックの極致として考えられないこともない。
* *
ピアニストと言われる人たちはどうしてピアニストなのか。
ピアノを専門的に何らの間違いもなく弾けるひとだから?
「自分はピアニストです」と公私、宣言しているから?
公開のピアノ演奏会で演奏できる立場にあるから? CDに自分の演奏を録音してそれを販売しているから?
まあ、ピアニストであるからにはもちろん、ピアノが弾けるということは言うまでもない。
* *
話がこの耳に入ってきた。ピアニストは隠れたところでピアノ弾きの練習を何時間もやっているのだ、と。
そうか!? そうだったのか!? とピアノを巧みに弾いている姿しかこの目には入ってこないので、ピアニストが言わば裏でピアノ弾きの練習を実は繰り返し繰り返しやっているのだということも耳には入ってこなかった。裏での練習だからこの耳に入ってくることもなかったというのは当然といえば当然。
裏で練習を積んで表に出てきてはプロとしての完璧な姿を見せてくれる。まるで生まれながらプロとしての演奏家として生まれてきて、今日までプロを続けているかのようだ。
* *
あるオルガニスト(オルガンというキーボードを弾く人のことでしょうね)の”証言”とでもいうのか、種明かしとでもいうのか、思い出話とでもいうのか、たまたま読んだら、オルガンのキーボードを一日中、弾いていたこともあるとのこと。
音楽大学に行き、音楽大学院に行き、海外の音楽院に行き、レッスンを積み重ね、国際音楽コンクールに出場したり、と常にキーボードと接しているそうだ。バッハのオルガン音楽にぞっこんほれ込んでいらっしゃるようです。
わたしもバッハは好きだけれでも、いまのところは聞いているだけ。いまに見ていろ、俺だって、キーボードでバッハが弾けるようになってみせるからと一人で力んでいる。バハハ
一日中、弾いていることは出来ないから、プロ並みとは言えずも、バッハの曲らしい風にはいつかは

